王様の耳は驢馬の耳

週一の更新で受け売りを書き散らしております。

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」の最終話を観て

白状するが当ブログ筆者はヲタクである。アニメも観れば漫画も愛読している。TVゲームも好きなのだが、歳のせいか前ほどの情熱はすっかり影を潜めて、購入はするが手すら付けないことが屡々ある。

見出しにあるように「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」のアニメ版を視聴したわけであるが、今回はネタバレを含んだ最終話の感想文が書きたくなった。諸々のブログでもいろいろと考察はされているので今更と思って躊躇われたが、全話を通しての主題について一言したいと思う。即ち人間関係における虚実である。

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世間の誇張について

テレビを見ていて一々目につくのがその過剰演出である。こういった軽佻浮薄なる世相に辟易されている心ある常識人は少なくないと思われる。

さて、そんなような風潮は十七世紀スペインでもあったのか、すでに予め忠告されていたようである。

バルタサール・グラシアン・イ・モラーレス。十七世紀スペインの哲学者であり神学者であり、更にイエズス会の司祭も務めた。司祭の身でありながらスペインに従軍しカタルーニャ反乱で戦い、兵士達から「勝利の司祭」と呼ばれた戦う司祭である。雄々しい彼から発する箴言もまた現実的かつ実践的といえる。

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喫煙の規制について

普段筆者は時事問題は扱わない。テレビも観ない上に、新聞もろくに読まないため世事に疎いのもそうだが、そもそも時事問題は枝葉の話であり、その問題の根は世の空気や思想にあると考えているためである。

今回は空気ではないが、喫煙の規制について多少意見を述べたい。

昨今厚生労働省受動喫煙防止の強化を進める方針を固めたそうである。その内容が全国の居酒屋や焼き鳥屋などを原則禁煙とするという、かなり厳しいものだ。厳しいとしたのは喫煙者の立場からの感想であるが、そうでない人びとにすれば歓迎すべき傾向であると概ね好意的に受け取られているようだ。

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イソップ寓話の教訓

蛙たちは民衆政治に飽きて毎日ゲコゲコ鳴くだけ。

そこで神様に王様を送ってくださるようお願いした。

ところが送られたのは一本の棒杭。

蛙たちは口もきかず動きもしない王様をやがては馬鹿にした。

動く王様を送ってくだされ。

そこで神様は鶴をお遣わしになった。

鶴は片端から蛙を飲み込んだ。

もっとましな王様と取り換えてくだされ。

すると神様はこう仰った。

お前たちは初め自分で治めるはずだっただろう。

だがそれをしなかった。

初めの王が優しくおとなしければよかったはずだ。

今度の王で我慢せよ。

もっと悪いのが来るといけない。

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日本の於ける理性の傳統を読んで その四

前回と前々回は「道理」と「自由」が鎌倉時代からの日本の精神史に影響の大なるを概略的に見てきた。この二つの思想が日本の近代の幕開けの標識語であるとする小堀桂一郎先生の主張であることは前回にも触れた。今回は「天道」について本著をもとに書いてみたい。

bambawest.hatenablog.com

 

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