王様の耳は驢馬の耳

週一の更新で受け売りを書き散らしております。

イスラム教の基礎知識的な随筆 その四 イスラム教の弘布

イスラム教徒の数は2050年にはキリスト教を抜いて世界最大の宗教となると予想されています。

なぜキリスト教を差し置いてそこまで信者数を増やせるのでしょうか。

それには2つ大きな理由が在るといえます。

 まず第一に改宗による恩恵です。イスラム教初期に於いては剣で以って支配し、その影響下に置きます。非アラブ人や改宗しない非イスラム教徒には、イスラム教徒と区別し、より重い税*1が課せられていました。が、後に非アラブ人のイスラム教徒が増えて来るに従い、非アラブ人であってもイスラム教徒であれば人頭税を免除されるようになって、早々に改宗してしまう異教徒が多くなったようです。

第二に福利厚生です。イスラム教団の金庫から生活困窮者や傷病人などに施しが与えられ、尚且つ公共の施設などの建設整備にも拠出されるのです。近代に入ってイスラム銀行なるものが存在し、イスラムの教義に従って運用され、ここに預けることで間接的に喜捨がなされるような構造になっています。この銀行は面白い特徴としてコーランの利子を取って金銭を課すことを禁じているため、無利子で運用されています。

上記の理由から途上国に於いて特にその影響力が大きいのも頷ける話です。他にはイスラム教国は出生率が高いのも一つの要因になっているでしょう。

 

今回は短いですが以上です。最後までお付き合いいただき感謝です。

*1:人頭税及び土地税