王様の耳は驢馬の耳

週一の更新で受け売りを書き散らしております。

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「戦争学原論」を読んで その弐

前回と同じく石津朋之氏の「戦争学原論」についてである。 すでに前回で戦争とは合理的な政治的事象ではなく、文化的事象であることに触れた。この考えは筆者の従来の考えを補強するもので、我が意を強くするものであった。情けない話であるが、筆者は戦争に…

「戦争学原論」を読んで その壱

当ブログでは何度か戦争について取り上げてきたが、大半の人間にとって受け入れ難いものであったとおもう。つまり戦争には肯定的側面があるということである。興味があれば過去記事を参照していただきたい。 今回とりあげる「戦争学原論」の著者である石津朋…

「空気の研究」を読んで その弐

概略に関しては前回触れた。氏特有の観点からの日本における「空気」の仕組みの分析には一読の価値はあろうし、現在でも通じる問題提起であろうが、筆者個人としてはここまで高い評価を受けるほどの内容だろうかと疑問におもう。 「空気」の研究 (文春文庫 (…

「空気の研究」を読んで その壱

「空気の研究」の著者、山本七平はキリスト教徒であり、大東亜戦争ではルソン島で戦い、そこで終戦を迎える。帰国後イザヤ・ベンダサンの名義で「日本人とユダヤ人」出版したのは氏であることはほぼ間違いないようだ。 氏の主張する日本人の特質を「空気」と…