王様の耳は驢馬の耳

週一の更新で受け売りを書き散らしております。

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「戦争の変遷」を読んで その一

また戦争の話に戻ってしまうのでどうも恐縮である。人気ブロガーであればこうして読者の心を離れさせてしまうのだろうが、筆者のブログにはそもそも離れていくだけの読者を持たないので気楽である。では本題に入ろう。 今回とりあげる「戦争の変遷」は、以前…

「遊びと人間」を読んで その二

ロジェ・カイヨワによれば、遊びの研究といえば玩具の歴史を指し、一般に遊びは単純で無意味な子供の気晴らしと長い間考えられてきた。 そのため遊びに文化的価値を見出すような研究はされてこなかったのである。 今回は遊びを巡って二つの思想を見ていきた…

「遊びと人間」を読んで その一

「遊びと人間」は前回まで取りあげた「戦争論 われわれの内にひそむ女神ベローナ」と同じ著者であるロジェ・カイヨワの作品である。遊びに関してはヨハン・ホイジンガの「ホモ・ルーデンス」が有名だが、カイヨワもホイジンガを著書のなかで高く評価している…

「戦争論 われわれの内にひそむ女神ベローナ」を読んで その四

最後にするが、今回もロジェ・カイヨワの「戦争論 われわれの内にひそむ女神ベローナ」である。前回までに書いておきたかった事はほとんど書いてしまったので、今回は備忘録として気になったいくつかの箇所を書いて終わりにしたい。